事業名 | 自然体験の輪を広げよう!! |
幹事団体 構成団体 | 特定非営利活動法人那須高原自然学校 特定非営利活動法人トチギ環境未来基地、特定非営利活動法人オオタカ保護基金、公益社団法人とちぎYMCA |
実施時期 | 2022年6月~2023年2月 |
事業対象地域 | 栃木県 |
事業対象者 | 新型コロナウイルス感染症まん延により、プログラムの中止や自粛が求められ、体験の機会が減少している栃木県内の子ども(未就学児~高校生)、大学生、社会人、子どもの保護者 |
事業対象者人数 | ・団体向け自然体験活動事業 1343名 ・親子居場所プログラム事業回 72名 ・自然体験活動イベント事業 400名 |
団体の目的
子供から大人まで幅広い年代の人に対して、自然環境及び環境教育に関する事業を行い、子供の健全な育成を図り、自然環境の保全及び良好な社会環境の確保に寄与することを目的とする。
団体の概要・事業内容等
2009年9月~ 林野庁と国有林(107ha)の利用に関する協定を締結
2012年~2019年 「那須町野外研修センター」指定管理
2017年~ 「那須高原ビジターセンター」管理運営
「自然が教室、自然が教科書、自然が先生」をモットーに、自然の中での学び、不自由の中で考える想像力や他者とのコミュニケーションを大切にし、自然体験活動や環境教育を通じて青少年の健全な育成のための事業を実施している。
事業の背景・社会課題
自然体験活動で養われる「生きる力」「思いやりの心」「異年齢集団での学びや成長」のために、参加者同士または参加者とリーダーの距離はとても重要である。しかしコロナ禍で密集・密接が伴う活動の中止や自粛により、この感性を養う機会が喪失されている。それとともに、子どもたちの「様々な体験や経験」「自然の中や外で遊ぶ機会」「ストレス発散の機会」「集団行動」の減少によるコミュニケーション能力や他者との合意形成能力の低下、工作などの創作活動を通して養われる感性の低下、環境問題・SDGsへの理解低下が大きな社会問題になっている。幼児教育における5領域「環境」、学校教育における「身近な自然への関わり」がいま子どもたちに求められている姿であり、その経験は人間力・学びの基礎として重要であると捉える。さらには、SDGsや環境問題への理解、知識への深まりを促進することに繋がり、持続可能な社会づくりの礎となると考える。
また、2021年度の新型コロナウイルス対応支援助成の研修会で子ども支援団体の方より、新型コロナウイルス感染症による事業の自粛や規模縮小は働く場所や収入の減少に繋がり、それは「子どもの貧困」という目に見えづらい大きな課題となることを知った。さらに、2020年度の小中学生の自殺は過去最多(415人)、不登校児童数も過去最多となっている。コロナ禍による家庭や学校の環境変化が複雑に絡み合い、子どもの心身に悪影響を与えていることがうかがえる。文部科学省では、周囲の大人がSOSを受け止め、組織的に対応する必要があると発表している。学校や地域でのサポートだけでなく、家族や親子の間でも安心できる居場所、困ったときに手を差し出せる関係性の構築が子どもや親世代の支えとなると考える。
事業の概要
①新型コロナウイルスにより減少した自然体験活動を求めている団体や生活困窮家庭の支援に取り組む団体と連携した日帰り及び宿泊型の自然体験活動機会の提供(学校、保育園、幼稚園、学童保育、子ども団体、子ども支援団体等)
②コロナ禍により複雑な環境変化があった親子の居場所づくり(参加者の子どもだけでなく、親同士のネットワークや関係性の構築)
③県内の自然体験活動団体の情報発信プラットフォームの活用や、新型コロナウイルスにより減少した自然体験活動の意義を伝えるイベントの企画立案
④県内の自然体験活動団体のネットワーキングやフォーラム(意見交換会)
事業実施後(1年後)以降に目標する状態
①県内の団体と連携し多くの自然体験活動の機会を提供することができる
②普段とは違う自然の中で自然体験活動を通して親子が同じ時間を共有できる
③情報発信プラットフォームの活用や、連携および協働により自然体験活動の社会的意義が広く認知される
④多くの団体がつながることによるセーフティネットとして県内の自然体験活動団体のネットワークが拡大し、持続的な連携ができる