活動ブログ

とちぎ自然体験活動コンソーシアム – 子どもたちにもっと失敗をしてもらいたい。自然の中ならそれができるから。

真山高士。特定非営利活動法人「那須高原自然学校」理事長。キャンプネームは「たぁた」。大学時代はアメフト部で活躍。

自然で得た経験がいつか子どもの人生に活かされる。それは私たち
が見ていない「外界」で起きる。

–どんな活動をしていますか?

真山 子どもたちに自然体験をしてもらう場を提供しています。休眠預金の活用制度に採択されて、県内で子どもを対象に自然体験を提供している4つの団体がコンソーシアム(連合体)を結成し、生活困窮家庭、不登校、幼稚園・保育園・学童保育等の子どもたちに、無償で自然体験プログラムを提供する
ことができました。

–自然体験は子どもたちにどのような影響を与えるのでしょうか?

真山 たとえば、那須高原自然学校のキャンプではわざと子どもに「苦労」をさせます。火をおこす、山に登る、など、どれも子どもたちにとって初めての経験です。失敗しても一緒に考えて、出来る喜びを一緒に味わいます。その記憶が、子どもが成長していくうえでとても大事なんです。
 もちろん、自然体験にいる時間は長い人生の中ではわずかなもの。私たちと一緒に自然で得た経験が子どもの成長として達成される出来事は、私たちが見ていないところで起きるんです。そのことを強く願って、子どもたちを信じて、外界に送り出しています。

12月。那須湯本にあるビジターセンターは雪に覆われ、山の澄んだ空気に包まれていた。
真山さんの足取りは軽く、まるで周りに雪ではしゃぐ子どもたちがいるかのような明るさを感じさせる

小学生までカブトムシはデパートの「屋上で売っているもの」と思っていた。

–真山さんはいかにも雪山の男、というイメージですが、栃木の自然で育ったのですか?

真山 いいえ、私は東京都港区のビルばかりの街で育ちました。小学生になるまで、カブトムシといえば「デパートの屋上で売っているもの」という認識でした。東京で就職しましたが、2011年に栃木に移住してきました。栃木の自然の中で、生きる力が磨かれている気がしますよ。それくらい、自然は人を変えますね。

真山さんの手はごつごつして、いかにも「山に鍛えられた」という印象を与える。

県内で子どものために活動している人たちともっとつながりたい。私たちは自然体験を提供します。

–今後、どのようなことに挑戦していきたいですか?

真山 自然体験を必要としている子どもは県内にたくさんいるのですが、私たちからアプローチすることがなかなかできていません。また、自然体験は福祉の領域にいる子どもたちにも貢献できると思っていますが、私たちは教育のプロではあっても福祉には縁がない。これまで自然体験に手が届かなかった子どもたちに、この経験を得てもらう機会を提供していきたいです。そのために、休眠預金でご縁ができた他団体の方々とも連携していきたいです。


とちぎ自然体験活動コンソーシアム:
特定非営利活動法人那須高原自然学校(那須郡那須町)
特定非営利活動法人オオタカ保護基金 サシバの里自然学校(芳賀郡市貝町)
特定非営利活動法人トチギ環境未来基地(芳賀郡益子町)
公益財団法人とちぎYMCA(宇都宮市)


提供できるモノ・コト

自然と触れ合い、生きる力を養う自然体験活動のノウハウや安全管理、自然体験活動指導で培っ
た子どもたちとの関わりを皆様に共有してまいります。

応援してもらいたいモノ・コト

自然体験活動を求めている団体をご紹介ください。また、多くの方に情報を届けるための広報にご協
力いただける方を求めています。

栃木県内で自然体験活動が必要な子どもたち、体験したいけど何らかの理由で体験ができない子どもた
ちに対して多くの体験を提供してまいります。年に1~2 回、県内の自然体験活動が集まるイベント「キッ
ズネイチャーフェス」も開催します!!

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