事業名 | 常設こども食堂で切れ目のない子ども支援を |
実行団体 | 子どもの居場所OZ |
実施時期 | 2022年6月~2023年2月 |
事業対象地域 | 栃木県足利市 |
事業対象者 | 足利市とその周辺地域の子どもと保護者、事業所周辺地域住民(飲食のみの利用者を含む) |
事業対象者人数 | 約7200人 |
団体の目的
1994年に日本が批准した「子どもの権利条約」の理念に基づき、足利市内において、子どもたちが自分の将来について自ら考え、自立できる力を培うことを支援する。それにより地域並びに社会の発展に寄与することを目的とする。
子どもの権利条約の4つの柱である「生きる権利」「守られる権利」「育つ権利」「参加する権利」を大切に運営をする。その中で子どもの緒問題を早期発見し安易な解決にこだわらず、子どもを主体とし寄り添う支援を目指す。
団体の概要・事業内容等
●子どもの居場所事業
家でも学校でもない子どものサードプレイスとして運営
●こども食堂
食事支援を通じて子どもの諸問題の早期発見し場合によっては支援団体や専門機関へつな ぐ。多世代交流による学びの場の提供。
●外遊び事業
コロナ禍で室内の活動が制限されたため、里山遊びの場所を確保し提供。
事業の背景・社会課題
①子どもの居場所の喪失
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、感染拡大防止の観点から様々な施設での利用制限が始まったことで子どもが安心して過ごすことができる場所や機会が失われている。
②子どもの属する家庭の貧困化
コロナ禍で保護者の収入は減収し生活困窮が急激に進んでいることを実感している。こども食堂の利用者に変化がみられるからである。例えば当初の利用者は開催地域の子どもが大数を占めていたが、SNSなどで「こども食堂」を検索し、子どもに食べさせるため遠方から車で来場する利用者が増えてきている。
③子育て家庭の孤立
利用する保護者から近況をヒアリングすると「外出を控えているため、子育てに行き詰まりやストレスを感じる」との訴えが多く聞かれる。言い換えるとそれは保護者の孤立化であり、子育て環境の悪化の表れである。
④貧困化による栄養の不足と発育不振
当団体の関連団体であるフードバンクあしかがには足利市児童福祉担当課から貧困家庭への食糧支援依頼が増え続けている。支援品の中心はどうしても缶詰やレトルト食品などになっており栄養面での子どもの成長への影響が懸念される。
⑤コロナ禍での子どもの遊びの機会損失
子どもが公園など外で遊んでいると学校へクレームの連絡が入ると聞いたため、人目を気にせずに外遊びができる場所の必要性を感じる。
事業の概要
●子どもの居場所事業
足利市永楽町4-3-10の空き店舗を借りて、常設のフリースペースを開設。コロナ感染拡大で行き場のない子どもの急激な増加にともない、子どもの居場所かつ、ひとり親世帯への支援、保護者の相談事業など、子どもに関わる諸問題に子どもを主体とした寄り添う支援を行う場所をつくる。
●こども食堂事業
子どもの居場所事業と同じ有楽町の店舗内に常設のこども食堂を開設。コロナ感染拡大で困窮した子どもへの食事支援やこども食堂へ寄付された食材を配布するなど、様々な困窮者への食事の提供を通じてソーシャルコミュニティの活性化や向上を目指す。
事業実施後(1年後)以降に目標する状態
足利市を活動拠点とし、コロナ禍で加速した子ども・保護者の孤立や困窮が改善されていることを目指す。並行して、子ども支援や子育て家庭支援の事業を独立した収益事業に成長させ、補助金や助成金に頼らない事業の自立を目指す。